私達夫婦は結婚して5年ほど経ったくらいからでしょうか、セックスレス夫婦となってしまいました。
夫は外で働き、きっと風俗にも行っているだろうし、もしかしたら浮気をして欲求を満たしているのかもしれません。
しかし私は心も体も満たされず、子供もいないため、「生きがい」とやらを感じる事ができていませんでした。
夫の母の病気
そんな時に、夫の母が病気を患い寝たり状態になってしまったのです。
夫の母は夫の弟、修さんとの二人暮らしのため、夫は私へ母の看病をしてくれと頼んできました。
正直夫の実家へ通うのは嫌でしたが、専業主婦の私には断る権利などはなく、結局私は、義理母の食事などの世話をしに、夫の実家へ通いだしました。
正直言って、こんな結婚生活には不満だらけでした。
独身時代はそれなりにちやほやされて、どちらかというと、私の方が夫と結婚してやった感があったのに、今となっては雑な扱いをされ、挙句の果てにはセックスレスで子供もいない。
涙が出そうな日々でした。
それでも家と夫の実家を往復していると、私の幸せを左右すると言っても過言ではないほどの、大きな出来事がありました。
夫の弟の修さんから「いつも母さんをありがとう。僕が忙しいばっかりに姉さんには迷惑かけて本当に申し訳ない。今度、姉さんの好きな食べ物でもおごるから、一緒に夕食でもどう?」と言ってもらい、私は久しぶりに人から感謝され、なんだか修さんにうっとりしてしまいました。
私は知らない男性と食事に行くわけでもないし、どうせ夫の帰りは午前様だし、もちろん喜んで誘いを受けました。
しかし、これが私が不倫へハマってしまう出来事となってしまったのです。
初めてのディナー
ディナーの約束をした当日、私はお礼といえども、心の中はまるでデートでもするかのように浮かれていました。
夫にはあえて報告はしていませんが、なんだかいけないことをしているようで、ドキドキもしました。
いつもよりオシャレをし、気分は恋人と待ち合わせをする独身女です。
彼とは駅で待ち合わせをしました。
周りから見ればそれは恋人同士に見えるかもしれないと、私のルンルンした気持ちは高まるばかりでした。
それに彼は中々のイケメンで背もすらっとして、彼氏にするには申し分のない容姿。
この時ばかりは夫や姑に対する不平不満はどこかへ飛んでいきました。
修さんとのディナーはそれはそれは楽しいものでした。
久しぶりに時間を忘れて、お互いの学生時代の話や、好きな映画の話を楽しみました。
それからは修さんの存在のお陰もあって、姑の介護も苦ではなくなり、私はむしろ、修さんがいる夫の実家へ通うことが楽しみになっていました。
実家に泊まった日
私は少しでも修さんと居たいと考えるようになり、夫の実家へ泊ることを思いついてしまいました。
毎日1時間かけて実家の往復は正直言って大変でした。
なので夫に、「きつい時は、実家に泊まってきてもいいかしら?」と相談してみました。
夫はすぐさま「いいよ、いつも申し訳ないな」とOKをしてくれました。
それから私は2日に一度は実家に泊まるようになりました。
正直、どっちが自分の家か分からない感じですよね。
そして、恥ずかしい話ですが、セックスレスで欲求不満の私は、いつも妄想していました。
修さんに押し倒されて、過ちを犯してしまうことを・・・。
妄想が現実になった日
その日も実家に泊まるため、実家で寝る準備をしていました。
すると修さんが帰宅してきたので、私は修さんの夕食を温め、私も食卓台へ座りました。
そして修さんからでた言葉は「姉さん、母さんの介護は妹に来てもらうようにするから、ここにはもう来ないでくれないかな?」というものでした。
私はまるで夫に離婚を要求された妻のように「何で?急に何でよ!?」と少し取り乱して修さんのほうへ駆け寄りました。
すると修さんは「姉さんがここに通いだしてから、男として辛いんだよ。分からない?俺だって男だよ、理性を保つことがやっとだ。でももう我慢できそうにないよ」と言い、修さんは私を抱きしめてきました。
私は修さんのそんな思いにはまったく気づいておらず、それでも私自身も望んでいたことなので、抵抗することなく、手を彼の腰に回しました。
それが私の不倫の始まりでした。
しかも夫の弟となんて、最低だなと思いながらも気持ちを抑えることができませんでした。
今思えば、修さんの方が辛かったんだろうなとは思います。実の兄を裏切ったのですから。
それでも私たちは何度か関係をもち、私はとても幸せな思いと、夫へ対する罪悪感で押しつぶされそうでした。
関係が当たり前になった日
それでも、二人ともこの関係を止めることができず、いつの間に夫婦のようにすごくようになりました。
夫のもとへ帰る回数も減って、今では姑の介護を口実に充実した不倫生活です。
人は開き直ると実に強い。今ではたまに料理の作り置きで家に帰るようなもので、修さんと一緒に過ごすことが当たり前の日々となっています。